ノコギリヤシサプリが薄毛に効かない4つの理由

『ノコギリヤシ』に育毛効果があると思っていませんか?

ネット上では当たり前のように騒がれるノコギリヤシは、育毛分野においてそれなりの地位を築きつつあります。どこもかしこも絶賛するため、胡散臭さ満載の高額育毛サプリや、薬局のノコギリヤシサプリなんてバカ売れ状態でしょう。

しかし、天然由来成分ごときで止められるほど甘くないのがAGAなのです。ノコギリヤシサプリの愛用者には厳しい現実を突きつけるかもしれませんが、聞いといて損はない話ですよ。

今回は、ノコギリヤシが『薄毛に効かない』理由を詳しく解説します。

ノコギリヤシとは?

まずは、ノコギリヤシの概要をざっと説明していきます。

ノコギリヤシとはヤシ科に属する植物の一種で、葉がノコギリのような形であることから、その名が付けられています。原産地はアメリカ北部?東部?南西部?だかなんだか知らないですが、とりあえずアメリカが原産国です。サイトによって書いてることがバラバラなので、もはやどこが原産地なのかもよく分かりません。

ノコギリヤシの果実は、フラボノイド類、フィトステロール類、脂肪酸、その他もろもろで構成されており、現地の先住民はノコギリヤシの果実を乾燥させたものを様々な症状の改善に役立てていたそうです。

つまり、『インディアンが利用していた⇒インディアンにハゲが少ない⇒薄毛に効く』。この流れです。もうすでに胡散臭い。

そんなノコギリヤシですが、日本では医薬品成分として認められていないものの、どうやらヨーロッパ諸国では医薬品成分として認可する国があるようです。医薬品成分として認められるくらいですから、それなりに効果はあるのでしょうが、我々が知りたいのは『育毛効果』があるかどうかです。

ノコギリヤシが薄毛に効かない理由

では、なぜノコギリヤシが薄毛に効かないのか解説していきます。

その1.ノコギリヤシの育毛効果は完全に後出し

そもそも、ノコギリヤシは利尿剤や強壮剤などの民間薬として使用されていた成分ですから、育毛効果というのは完全に後出しです。

それを踏まえた上で、ノコギリヤシの効果をご覧ください。

  • 排尿障害を予防する
  • 前立腺炎を予防する
  • 前立腺肥大症を予防する

薄毛対策に敏感な方はご存じでしょうが、注目すべきは『前立腺肥大症を予防する』という見覚えのある効果。

これは、AGA治療に代表される成分フィナステリドと全く同じ効果です。もともと前立腺肥大症の治療薬だったフィナステリドは、のちに薄毛にも効果があることが判明し、AGA治療に用いられるようになっています。

一方で、ノコギリヤシもフィナステリドと同様、前立腺肥大症の治療薬として用いられていたことから、『薄毛にも効くのでは?』という経緯で育毛成分になっているのです。

つまり、ノコギリヤシとフィナステリドは、ほぼ同じ経緯を辿って育毛成分になったというわけです。フィナステリドがAGA治療薬になったのも確かに後出しですが、豊富な臨床試験から発毛効果が認められたという事実があり、その結果として世界中でAGA治療に利用されています。

それを受けてノコギリヤシはというと、いくつかの臨床試験は行っているものの、未だAGA治療薬としては認められていません。行われた臨床試験の詳細は後述するとして、この時点で育毛分野における両者の差が明らかなのは間違いないでしょう。

その2.ノコギリヤシには重篤な副作用が出ないだと?

続いて、ノコギリヤシの副作用について見ていきます。

フィナステリドと同様に脱毛抑制を謳うノコギリヤシですが、発現する副作用はフィナステリドと多少異なります。その副作用が以下の通り。

  • アレルギー症状
  • 便秘
  • 下痢
  • めまい
  • 腹痛、頭痛など

少し、おかしいと思いませんか?

というのも、脱毛の原因であるDHT(ジヒドロテストステロン)を防ぐフィナステリドには、男性ホルモンに関連する『精力減退や勃起機能不全』などの副作用が発現することがあり、これらは重大な副作用として危険視されています。

一方でノコギリヤシの副作用をご覧頂くと分かる通り、それほど重大なものは見当たりません。この辺りの症状は薬の副作用とか関係なく、日常生活でも普通に出るものばかりです。

『大した副作用もなく、抜け毛が止まる?』

植物由来の天然成分だからって、そりゃ都合が良すぎるぜノコギリヤシ。この辺りで、徐々に胡散臭さを感じてきたのではないでしょうか。

ただし、理由はこれだけではありません。

その3.ノコギリヤシの臨床試験が正直微妙

ノコギリヤシの臨床試験の中から、参考になるものを2つご紹介します。まずは国内のものから。

日本では小林製薬がノコギリヤシの臨床試験を行っており、概要は以下の通りです。

【試験内容】

  • 男性被験者12名を対象とし、自社のノコギリヤシエキス320mgを8週間摂取させる

【結果】

  • 前立腺症状スコアの改善が見られ、副作用もなかった
  • 有効かつ安全だと示された

参考:ノコギリヤシの臨床データ

これを見た正直な感想を述べるなら、『全体的に微妙』

まず被験者が少なすぎるし、期間も短い。明確な数値は記載されず、ざっくり『改善された』と書かれているだけ。これで効果があると言われても疑わざるを得ませんよね。さらに、完全に自社データである点も信頼度を下げる一因になっています。

続いて、2012年にイタリアで行われた臨床試験です。概要は以下の通り。

【試験内容】

  • 試験期間24ヶ月
  • AGA被験者100名を2つのグループに分ける
  • 『ノコギリヤシエキス(320mg)』vs『フィナステリド(1mg)』

【結果】

  • ノコギリヤシエキス⇒被験者の内『38%』が改善(頭頂部のみ)
  • フィナステリド⇒被験者の内『68%』が改善(頭頂部・前頭部)

参考:https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/12006122

文献が英語で解読不能でしたが、いくつかの育毛サイトにこう書かれているので、おそらく合っているのだと思います。

この試験結果を見る限り、ノコギリヤシにも多少の効果はあるのかもしれません。ただ、2年も継続して38%の被験者にしか効果は表れず、改善したのは『頭頂部のみ』というのは、はたして薄毛改善と言えるのでしょうか。

毛髪数がどれほど増えているのかが分からないので何とも言えないところですが、これなら『フィナステリド使うわ』というのが率直な感想です。

その4.厚生労働省に否定されたノコギリヤシ

ノコギリヤシに対して、厚生労働省がこのように回答しています。

厚生労働省のサイトから引用したものをご覧下さい。

ノコギリヤシに関する小規模試験では、BPHの症状の治療に有効である可能性が示唆されています。しかし、高齢男性369人を対象とした2011年にNCCIHが共同でおこなった試験では、ノコギリヤシ抽出物を最大で標準日用量の3倍(320 mg)投与しても、プラセボと比較してBPHに関連する泌尿器症状は軽減されませんでした。さらに、2009年のレビューでは、ノコギリヤシはBPHに対してプラセボと同等の効果しかないという結論が出されています。

2006年にNIHが助成した試験では、中等度から重度のBPHを有する男性225人にノコギリヤシ320 mgまたはプラセボを毎日1年間投与しましたが、症状の改善は認められませんでした。

前立腺肥大のサイズ減少やその他の疾患に対して、ノコギリヤシを利用することを支持するに足る十分な科学的根拠は得られていません。

出展:厚生労働省「総合医療」情報発信サイト

記述の一番下に、『科学的根拠は得られていない』とはっきり書かれています。つまり、そういうことなんでしょうね。

ちなみに、日本泌尿器科学会が公表する『前立腺肥大症診療ガイドライン』でもノコギリヤシは推奨されていませんし、日本皮膚科学会が公表する『男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン』(⇐フィナステリドは最高評価)では名前すら載っていません。

ここまでくると、もはや疑いようがないですね。

ノコギリヤシサプリではなく、フィナステリド錠飲め

フィナステリドと似たような雰囲気を醸し出す『ノコギリヤシ』を紹介しましたが、いかがでしたか?

  • 育毛効果は根拠に乏しい
  • 公式にも否定されている
  • 分かりやすく言うと、フィナステリドの劣化版

他の育毛成分とは違い、ノコギリヤシにはそれなりの育毛効果はあるかもしれません。なにより、ノコギリヤシは体内摂取するものですから、育毛剤に含まれるその他成分に比べれば、はるかにマシなのは間違いないでしょう。

ただ1つ言えることは、ノコギリヤシ飲むくらいならフィナステリド錠飲んだほうが確実だということです。

わざわざ曖昧なものに手を出す必要性はありません。

未来の若ハゲを助けてあげたいので、情報共有頼んます。

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ABOUTこの記事をかいた人

AGA歴11年、32歳のオッサンです。 【21歳でAGA発症→絶望→育毛商品に100万円以上散財→AGA進行→再び絶望→AGA治療スタート→徐々に頭髪回復→現在に至る】 自らの経験をもとに、AGA対策の本質と育毛の嘘を発信してます。twitterではハゲ仲間募集中。同じ痛みを分かち合おうじゃないか。